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50周年記念インタビュー

最先端の科学技術をはじめとして、あらゆる業種・業態における翻訳実務を手掛けてきた株式会社サン・フレアは、2023年に法人設立50周年を迎えました。

山近専務は、受注した案件を成果物として仕上げるまで、どのような過程を経て作業をすればいいのか、マネジメントをする仕事に携わっていらっしゃいます。

「依頼された案件は断らない」ことが、株式会社サン・フレアの強みですが、そうした体制ができた背景にはどんなことがあったのか、お話いただきました。

「努力すればできる」という発想が
サン・フレアの原点

2014年にサン・フレアへ入社されたきっかけは何でしたか?

私は長年公的な仕事に携わり、企画立案関連の仕事に多くの時間を割いてきました。定年を前に笹井社長から、サン・フレアに入社しないかと誘われたのがきっかけです。

法人設立から50年経った今では「翻訳ならサン・フレア」
といわれるまで知名度が上がりました。それはなぜだと思いますか?

サン・フレアの名が広がったポイントは、笹井社長が“お客様の成功のために全力を尽くす”という哲学を徹底してきたからだと思っています。

創業当時、翻訳ビジネスで参入していくためには、特定の分野だけでなくあらゆる業種・業態で翻訳業務を受ける必要があると笹井社長は考えていたと聞いています。だから「何でもやります」とお客様に言うことを決意したのだと思います。

しかしお客様からすると「本当に何でもできるのか」という疑問が生じてくると思います。事実、対応が難しいこともあったと思うのですが「世の中に、この案件を手掛けることができる人はいる」「努力すればなんとかなる」という発想で仕事に臨んでいました。「できません」と断るのか、「なんとかしてやります」と言うのかが岐路になると、笹井社長は常々おっしゃっていました。

そうしなければ生き残っていけないということがあったと思いますが、そこが50年続けてこられた本当の原点だと思っています。今でも笹井社長のこの考えはぶれていませんね。

入社して9年、尽力してきたことは何でしょうか?

お客様の成功に100%全力を尽くすということを自分なりに考えて実行してきました。案件をいただいたら、それに対して全力を尽くして仕上げることになりますが、これまで携わったことがない分野や業務にも手掛ける必要が出てくる場合があります。

そうした時に断らないで、社内はもちろんのこと、必要な場合には社外にもアドバイザーを求め全力を尽くす体制を整える。当社の社員には、こういう気持ちで仕事に臨んでもらうようにと考えてやってきました。

良い成果物を仕上げるため、まず
「ヒアリング力」と「想像力」を

翻訳の仕事は、お引き合いや受注の段階からどのように進めていくものなのでしょうか?

まずは、お客様が何を望んでいるのか、どのような成果物を必要としているのかをしっかりヒアリングします。何度も仕事を依頼してくださったりするなど、気軽に声をかけていただけるお客様であれば、いろいろと要望をお話してくださいますが、初めて取引をするお客様や、お付き合いを始めてから日が浅いお客様だと、話を聞いて全体像に辿りつくことはなかなか容易ではありません。そういう場合、お客様が私たちに何を求めているのかということを推し量りつつ制作プロセスを設計していかなければならないので、かなり難しい作業となります。想像力を働かせ、場合によっては社内の周囲の人たちと「どこを目指して成果物を仕上げるか」ということを一緒に考えていきます。これが最初の段階です。

このように制作プロセスの基本設計をしたら、その次の段階として、引き受けた案件に合う翻訳者やチェッカーを探していく作業に入ります。そして、制作プロセスがスタートした後は、その都度、問題なく翻訳業務が動いているかチェックして、日々重要なところに抜けがないか調べていきます。

翻訳の仕事はチームで進めていくものですか?

チームを組んで案件の制作プロセスを設計して進めていくこともありますし、個人で成果物を仕上げるまで組み立てられる場合には各人が完成するまでのプロセスを設計します。翻訳業務が動き始めると、翻訳、校正、DTPなどの工程で複数の社員や外部の翻訳者などの方々が関わります。これら皆さんがチームと言ってもよいでしょう。

私は一つひとつの案件をつぶさに見ているわけではないのですが、これまでの案件と特徴が異なる案件に対しては、「上手くプロセスが設計できているか」「リソースが不足していないか」などを気にかけています。そして、社員にどういう対応をしているのか、また対応をしていくのか話を聞いて、特に複数の社員や部署が携わることが必要な案件について、社内協力が円滑に進むようにウォッチしています。

「お客様からの依頼は、断らずに何でも受ける」という考え方が最大の強みだと思います。そういう体制を築けたのはなぜだと思いますか?

笹井社長の強い意志があったからではないでしょうか。おかげさまで現在、当社は多くの社員を抱える大所帯となりましたが、創業から25年ぐらいまでは、笹井社長は目の届く範囲で案件が動いていたと言っています。つまりどこでどんな案件が進行しているのか、笹井社長はすべて把握していたと思います。

笹井社長自身のポリシーと違うところは外部の方にアドバイザーになっていただいて、意見を聞いたりしながら調整し、大きな問題があれば解決できるように動いてきたと聞いています。

そういう中で、笹井社長は譲れないところは絶対に譲らないでとことんやっていましたから、そういう考え方が少しずつ社内に広がって、より深く考える社員が増えてきました。

最後に、改めて50周年を迎えるにあたり、メッセージをお願いします。

笹井社長が最初にサン・フレアを立ち上げた時から、これまで常に言い続けていることをできるだけ多くの社員とシェアしていきたいです。“お客様の成功のために全力を尽くす”これに尽きると思います。

いただいた案件については全力を尽くして、材料が足りない時はそれを補うべく周囲の人に相談したり、我々役員に相談したりして、納得できるものをお客様に提供していく。

経験や知識がないことに対しても積極的に取り組んでいく。これが、笹井社長が常に目指してきた“お客様の成功のために全力を尽くす”ということだと考えています。

法人設立から50年が経って、情報は高度化し、環境も変化していますが、もう一度笹井社長が考えている原点を社員全員で理解し、噛みしめていきたいと思っています。

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