サン・フレアアカデミー

「TQE」合格者インタビュー

第96回 電気(和文英訳)

石川さん

1.自己紹介をお願いします

第96回TQE「電気」和文英訳に合格した石川です。翻訳の実務経験はありませんが、在宅翻訳者を目指して毎日勉強に励んでおります。

2.受検した言語の学習歴を教えてください

競走馬の仕事でアイルランドに約10年就労していたのですが、日常英会話は人の話をよく聞き、まねをして覚えました。日常生活においてその英語レベルで特に問題なかったため英語の勉強は全くしていませんでした。競走馬の仕事をやめて日本に帰ってきた約9年前から、TOEICと英検から英語学習を本格的に始めました。目標にしていたTOEIC 900点と英検1級を取得したのち、4年ほど前から工業英検の勉強に移行しました。昨年の8月からは翻訳学校の通信講座を受講し始めました。

3.翻訳の学習歴を教えてください

2. と重複しますが、工業英検受験のために4年前から技術翻訳の勉強を始めて、それを中心に技術翻訳関係の書籍をひたすら購入して(約90冊)学習してきました。昨年から複数の翻訳学校の通信講座を受講して、過去問や添削された英文の復習を何度もしています。そういった学習と並行してインターネットを利用し、科学技術系英語・日本語の論文や特許英文・日本文、科学雑誌記事(英文・日本文)、海外の科学技術系のサイトそして、ものづくりの基礎知識に関する(英語・日本語文)サイトなどを中心に読んでいます。

4.何がきっかけで翻訳者を目指そうと思いましたか

昔から英語を仕事にしたいという思いと、老後の収入に対する不安から、徐々に手に職をもちたくなり翻訳者を目指すことに決めました。もともと知識欲はあったので翻訳者を目指すと決めてから様々な科学技術にすぐに興味をもつことができ、もっと知りたいと思えるようになりました。

5.TQEを受検したきっかけは何ですか

誰でも受検が可能であり、登録されれば将来の仕事獲得のきっかけになるので挑戦しました。私のように翻訳の実務経験がなく年齢も高い人(48歳)は一般企業に採用される機会もなく、一般の翻訳会社からも書類選考で落とされる可能性が高いと思います。そのため登録につながるTQE受検は本当にありがたい試験です。TQE試験を初めて受験するときに、継続して受験して、たとえ何度も落ちたとしても先生方の添削・アドバイスにより、自分の翻訳技術を向上させていこうと決意しました。

6.TQE合格のために苦労した点、悩んだ点はどういったことでしょうか

原文の日本語の解釈です。どうしても原文のみから英訳する癖がなかなか抜けなかったです。英訳することを見据えて日本文を和文和訳することが(今もそうですが)困難でした。加えて英訳後のチェック(特に文法事項)のときに、文法ミスを見つけ出せないことも頻発していました。

7.苦労した点、悩んだ点はどのように解決されましたか

過去問を何度も何度も復習しました。さらに自分の提出分が添削され、さらにそれを復習していくうちに、原文の日本語表現を以前より精査することができるようになりました。文の核となる部分をとらえられるようになったかなと思います。文法面では、過去に自分が犯した文法ミスをすべて箇条書きにして、ありがちなミスを事前に意識したうえで翻訳作業、そしてチェック作業することで文法ミスをかなり減らせることができました。

8.合格した分野を受検するために参考にした書籍等はありますか

TQE試験の課題文は英語論文が比較的多いので、以前に購入した『英語論文ライティング教本」(中山 裕木子著)を何度も復習しました。その本で冠詞、名詞の単複、時制、他動詞/自動詞、関係代名詞、分詞構文、To不定詞、SVO表現、無生物主語、能動態/受動態、論理的な文章の流れなどの理解に努めました。

9.翻訳者としてのこれからの計画を教えてください

今後も機械や環境、特許(電気・機械)などのTQE試験を受け続けることにより翻訳技術の向上に努めていきます。さらにTradosなどの翻訳支援ツールも近く購入して需要に合ったスキルを身に着けていきます。そして翻訳コーディネーター様とのスムーズなコミュニケーションのため、PCの知識、メール対応、コメント欄の使用法も身に着けていきたいです。

10.TQE合格を目指す方々にメッセージをお願いします

私の経験から述べさせていただくと、何度不合格になっても勉強を継続すれば必ず翻訳技術は向上します。私も試験後に結果を知ることや、添削結果を見るのが少し怖いと思う部分があったのですが、皆様も添削を通じて原文の解釈不足や英訳時の直訳依存、文法ミスなどに向き合うことにより、ご自身の特定の翻訳作業時の癖を理解していくことで着実に翻訳者として向上していくはずです。TQE合格を目指す理由が明確でしたら、いつか必ず合格できると思います。がんばってください。

「TQE」概要