サン・フレアアカデミー

「TQE」合格者インタビュー

第56回 ビジネス法務・契約書(英文和訳)

福田さん

1.自己紹介をお願いします

この度、今年5月の第56回TQE「ビジネス法務・契約書」の英文和訳に合格し、翻訳者として登録をさせて頂きました。現在は、一日でも早く翻訳の仕事に慣れ、翻訳者として皆様の信頼を得られるようになるよう、日々努めているところです。

2.受検した言語の学習歴を教えてください

小学生の頃に父の仕事の関係で米国に4年近く滞在した経験があり、そこで英語の基礎的な会話能力は身につけたと思いますが、文法からきちんと英語の勉強をしたのは、中学校、高校の時からです。その後、大学受験のために受験英語を勉強しました。大学時代には、語学ボランティアや国際関係のサークルなどで英語に触れる機会を増やしました。その他には、興味のある洋書や英文雑誌を図書館で借りて読み、ニュースを英語で積極的に聞くようにしていました。

3.翻訳の学習歴を教えてください

昨年5月にサン・フレアアカデミーのビジネス法務・契約書の基礎講座に入学し、その後そのまま専門講座に進み、今年2月に修了しました。サン・フレアアカデミーに通うまでは翻訳の勉強をしたことはありません。

4.何がきっかけで翻訳者を目指そうと思いましたか

大学、大学院の時は法律を専攻し、英語とは全く関係のない法律系の資格の勉強をしていましたが、なかなかうまくいかず行き詰りを感じていました。そこで落ち込んでいてばかりでも仕方がないので、何か違った視点で新しいものに挑戦しようと考えたとき、翻訳が頭に浮かびました。英語、日本語に限らず読書や文章を書くことがもともと好きで、じっくり取り組む作業が苦にならない自分の性格に翻訳は合うのではないかと考えたからです。また、翻訳業は生活スタイルに合わせて働き方を選択しやすく、女性がいろいろな局面を迎えても継続していくことが可能な魅力的な職業であると考えました。そして、翻訳の中でも、分野を限定して翻訳をする実務翻訳の方が法律分野を専攻してきた自分にとって親しみやすいのではないかと考えました。とはいえ、翻訳の世界については全く何も知らない状態でしたので、実際にサン・フレアの説明会に足を運び、実務翻訳の内容について話を聞き、授業の見学もさせて頂きました。そのようなことをしていくうちに、翻訳は何となく自分に合いそうだと肌で感じることができ、翻訳の勉強を本格的に始めることにしました。

5.TQEを受検したきっかけは何ですか

サン・フレアアカデミーの講座が修了した後、自分の現在のレベルを客観的に判断してもらおうと考え、受験を決意しました。合格するかどうかはともかく、コメントやレベル判定を通じて、自分に足りない部分を客観的に把握できれば今後の勉強の指針にもなると思い、受験しました。

6.TQE合格のために苦労した点、悩んだ点はどういったことでしょうか

TQEは70点がボーダーラインであるということはわかっていましたが、どうすればそこに到達できるのか、基準がよくわからず悩みました。合格者の知り合いが周囲におらず、過去の問題や参考書で研究するということもできなかったので、合格するための具体的な対策を立てることができず苦労しました。

7.苦労した点、悩んだ点はどのように解決されましたか

合格の基準は今もよくわからないのが正直なところですが、私が受験の際に意識したことは、合格するために何かをしようということではなく、大きな減点をされないようにしようということでした。プラスを積み重ねて合格点に到達しようという意識ではなく、マイナスをなるべく少しでも減らすようにしようと意識しました。翻訳をする際に何がマイナスとなるのかを把握するために、今までの授業で自分が間違ったところや、気を付けた方がよい表現として取り上げられたところを思い出し、メモに書き出しました。授業が終わって帰宅したその日の夜に、先生からご指摘頂いたことをパソコンに打ち込んでいたので、それがメモに書き出す際に役に立ちました。また当たり前のことですが、ミスをなるべく少なくするために原文を丁寧に慎重に読み、分析することを心がけました。

8.合格した分野を受検するために参考にした書籍等はありますか

一番利用したのは授業のテキストですが、それに次いで多く利用したのは辞書です。法律用語でわからないものが出てきたら、まず英英の法律用語辞典(Random House)で調べ、それから日本語のローダス21法律英語辞典で調べていました。ウェブサイトの英辞郎も、用例が豊富なのでよく利用していました。また、授業の予習の際に、ジャパンタイムズの「英文契約書の基礎知識」を読むこともありました。これは、専門用語が契約書の類型ごとに一通りコンパクトにまとめられているので使いやすかったです。

9.翻訳者としてのこれからの計画を教えてください

まずは、なるべく多くの翻訳を経験させて頂き、実践を重ねていくことにより翻訳の力を伸ばしていきたいと考えています。実務では今までの授業の予習時とは違い、より厳しい期限がある中で翻訳をこなさなくてはならないので、スピードも大事だと感じています。迅速かつ正確に翻訳ができる翻訳者を目指して、日々努力をしていきたいと考えています。また、翻訳自体の勉強だけではなく、英米法などの法律の勉強も並行して行い、専門知識をより深めたいと考えています。

10.TQE合格を目指す方々にメッセージをお願いします

私は、昨年からサン・フレアアカデミーに通学して、授業の予習、復習を中心に1年間を過ごし、今年無事に合格することができました。振り返ってみると、この1年間でしてきたことは、訳して、見直して、また訳して、見直す、という作業の繰り返しでした。延々と同じことをしているようで、一体力がついているのかいないのか嫌気がさすこともありましたが、そのように地道に繰り返すことで知らないうちに力がついていたのだと感じます。結局は、地味な作業の繰り返しを大事にすることが合格につながるのだと思います。

「TQE」概要