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2024年7月20日(土)13:00~15:00 医薬英日翻訳の実践的スキルアップ―肝細胞がんと治療薬
医薬情報を正確にわかりやすく翻訳するためには,その領域で用いる言葉の意味を正確に理解しておくことが必須です。たとえば「discharge」は一般的には「解雇,排出」といった意味ですが,医学領域では「退院」という特別な意味があります。また,同じような意味合いの事柄でも専門領域によって充てる言葉が変わることもあります。たとえば,がん領域で治療の効果があったことを意味する言葉として,白血病の領域では「remission」という単語を使いますが,固形がんの領域では「response」を用いるのが一般的です。この違いは治療効果の評価基準に依存しています。白血病に対する治療効果は症状の改善や検査値の正常化などを基準にしますが,固形がんでは,固形腫瘍のサイズが小さくなるといった,がん細胞の治療に対する反応を基準にしているからです。日本語でも「寛解」と「奏効」という言葉で区別していますから,正確に使い分ける必要があります。
今回は,肝細胞がんとその治療薬について,その領域で用いる専門用語の意味や適切な用語の使い方を解説します。さらには,肝細胞がんに関する既存の解説文書や,その治療薬の開発に関連するメディカルドキュメントなどから抜粋した文章を用いて,どのように翻訳するのが適切かについて考察します。
事前課題も用意しましたので,期日までに提出していただければ,皆さんが作成された文章をこちらで拝見し,皆さんにとって必要な注意点などが見つかれば当日の解説に加える予定です。
※ 本セミナーの録画配信期間は動画公開日から2週間です。