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2024年6月15日(土)13:00~15:00 医薬のニーズに応える専門知識習得―肝細胞がん
日本で最も開発が盛んな医薬品は抗がん剤です。がんは多岐にわたり種類が多いので,その治療薬の開発件数も必然的に多くなります。このような抗がん剤開発の中で,最近よく目につくものの一つに肝細胞がんに対する治療薬があります。肝細胞がんは,その病態が複雑で,がん細胞の遺伝子や表現型が多様であり,早期には症状が現れにくく,また急速に増殖し腫瘍が大きくなるだけでなく,周りの組織や臓器に転移する傾向が大きいという特徴があります。よって,早期発見の難しさや治療の遅延により,他のがんに比較して疾患の特徴や発症メカニズムの理解に時間がかかり,それに伴い効果的な治療薬の研究も遅れをとっていました。2000年代初頭に慢性骨髄性白血病の治療にイマチニブという分子標的薬が承認されたことをきっかけに,肝細胞がんへの応用が試みられました。結果的には,2008年に他の分子標的薬であるソラフェニブが承認され,やっと肝細胞がんに対する薬物治療に期待が持てるようになりました。その後2018年にレンバチニブという分子標的薬も発売され,治療選択肢が増えました。最近では,免疫チェックポイント阻害薬という新しいタイプの治療薬も登場しており,益々肝細胞がんに対する治療薬の開発が順調に進むことでしょう。
今回は,この肝細胞がんの特徴や発症メカニズム,およびその治療薬について解説します。今後,肝細胞がんに関するドキュメントを翻訳する際に役立つ基礎知識になる内容です。
また,1か月後(7月20日(土))には肝細胞がんとその治療薬に関するドキュメントの英日翻訳セミナーも予定していますので,併せて受講されることをお勧めします。
※ 本セミナーの録画配信期間は動画公開日から2週間です。